LH / モノコト / MY ARCHITECT 😉
「マイ・アーキテクト ルイス・カーンを探して」
一般公開は2006年1月28日。
公開当時は上映している映画館も少なく、見にいくことが出来なかった作品。
あれから15年。ずっと気になっていた。
コルビュジエ、ライト、ミースと並ぶ近代建築の巨匠でるあるルイス・カーン。
1974年にペンシルバニア駅で亡くなった。
偉大な建築家であると同時に、私生活では3つの家庭を持つ人物でもあった。
実の息子ナサニエル・カーンが父の友人や親族と出会い、
父の建築物と向き合いながら、本当の父の姿を探していくドキュメンタリー。
霧の中に浮かび上がるバングラディッシュ国会議事堂から始まり、
澄んだ空の下に現れるバングラディッシュ国会議事堂で終わる。
作品の中の講演でルイス・カーンが語っていた言葉。
何かに「かたち」を与える時は、 その本性に問いかけねばならない。
それがデザインの始まりだ。
例えば煉瓦に 「何になりたい?」と話しかける。
「アーチになりたい」と煉瓦は言う。
「アーチは金がかかるから、 コンクリートのまぐさでやるけどいいか?」 と煉瓦に聞くと、
「アーチがいい」と言う。
ここが大事なんだ。
素材に敬意を払うべきだ。
「素材なんて一杯ある」という考えはダメだ。
「やり方もいろいろある」ではいけない。
煉瓦に敬意を払い、賛美せねばならない。
使い方を誤る前にだ。
感慨深いものがある。